2006年 04月 15日
アメリカで子供を産むこと |
子供が生まれてから一週間が経った。子供の成長も、妻の産後の肥立ちも順調だ。思えばアメリカで子供を産むと決めたとき、無事全てを終えることが出来るかどうか相当不安だった。特に、やむない事情で日本から両親が駆けつけることが出来ず、僕が最大限サポートする必要があった。二人でちゃんと出来るだろうか?相当心配だった。
でも、全てが終わってから振り返ってみると、文字通り「案ずるより産むが易し」、日本で産むよりもずっと快適で素晴らしい出産だったかもしれない。ある意味想定していた「ベストケースシナリオ」通りに進んだのでちょっと偏っているかもしれないけれど、アメリカで子供を実際に産んで分かった、アメリカで子供を産むことの良い点と悪い点を述べてみたい。
良い点
1.無痛分娩
アメリカでは無痛分娩が一般的で、陣痛が始まってある程度まで進むと、麻酔を注射する。麻酔が効くと、それまでの苦しみから一気に解放されて、かなりリラックスした状態で出産することが出来る(妻も麻酔が効いてからは、一気にリラックスして本を読んだりしていた)。日本では「お腹を痛めて子供を産む」ことを美しいと考えるからか、無痛分娩はあまり一般的ではない。一方、アメリカでは出産後48時間以内に強制的に退院させられることもあり、麻酔で苦痛を緩和して母体の体力を温存することは不可欠だ。いずれにしても、不必要な苦痛を緩和し、比較的楽に出産できることは良いことだと思う。(とは言っても、ある程度陣痛が進んでから麻酔を注射するので、それまでは妻も相当苦しんでいたけれど、、、)
2.出産の体験を共有できる
アメリカでは父親は出産における重要なパートナーと位置づけられているため、両親学級で母親と一緒に授乳レッスンとかラマーズ法クラスを受けるのはもちろん、実際の出産の際も母親と一緒に呼吸したり、足を押さえたりしなければならない。今回、僕も出産に立ち会い、間近で、子供が出てくる瞬間とか全部見ることが出来た。(おまけにハサミを渡されて自らへその緒を切ることも出来た!)
人によっては、そういうのを見たくないと思うかもしれないけれど、僕はこの感動的な体験を共有できてとても良かったと思う。人が生まれてくるときはそんなキレイなものじゃなくて、血や体液に混じって生まれてくるもの。日頃頭だけで生きていて、自分が生身の動物だということを忘れがちだけれど、こうして生物のナマの営みを見ると、改めて自分も動物なんだと実感し、感動する。実際に体験した人しか感じることの出来ない、素晴らしい経験だった。
3.温かいサポート
今回、アメリカで出産して一番良かったと思うのは、みんなから温かいサポートが受られたことだ。入院中に妻の友人や僕のクラスメートがお見舞いに来てくれたり、退院後アパートまでご飯を作って持ってきてくれたりと、東京ではきっと味わうことの出来ない温かいコミュニティに包まれた。特に、出産報告のメールを送ったところ、日本人、アメリカ人、メキシコ人、インドネシア人、台湾人、タイ人、韓国人等々、様々な国から来たみんなが一斉にお祝いのメールや電話をくれた(お世話になったTepperの教授からも!)。勿論アメリカにいるみんなだけじゃなくて、日本からもメッセージが届いたりして、とても幸せな気分になれた。
悪い点
1.やっぱり英語
基本的に病院での全ての会話は英語。僕は比較的英語は大丈夫だし、妻も出産関係用語をマスターしていたので大して苦労はしなかったけれど、やはり医療用語は難しいし、人によってはそれだけで精神的に不安かもしれない。(入院中の食事も電話でオーダーしないといけないし!)
2.48時間退院
日本では産後一週間程度入院できると聞くけれど、こちらでは最長でも48時間で退院させられる。それ以降も入院し続けることは不可能ではないけれど、保険が効かないため一日500ドルかかるらしい。もし帝王切開をしたり、出血が続く場合、48時間で退院させられると相当辛いと思う。少なくとも日本からの応援や父親の全面的なサポートが不可欠だろう。
以上、良い点も悪い点もあるけれど、トータルで見ればアメリカで出産して良かった。仮に妻が日本で里帰り出産して、僕がピッツバーグで一人で勉強していたら、出産はきっともっと味気ない出来事になっていただろう。不安と戦い、二人で出産を乗り越えた。そして、沢山の人に支えてもらい、祝ってもらえた。全てを振り返り、改めて、「ピッツバーグ最高!」だなんて思うのである。
でも、全てが終わってから振り返ってみると、文字通り「案ずるより産むが易し」、日本で産むよりもずっと快適で素晴らしい出産だったかもしれない。ある意味想定していた「ベストケースシナリオ」通りに進んだのでちょっと偏っているかもしれないけれど、アメリカで子供を実際に産んで分かった、アメリカで子供を産むことの良い点と悪い点を述べてみたい。
良い点
1.無痛分娩
アメリカでは無痛分娩が一般的で、陣痛が始まってある程度まで進むと、麻酔を注射する。麻酔が効くと、それまでの苦しみから一気に解放されて、かなりリラックスした状態で出産することが出来る(妻も麻酔が効いてからは、一気にリラックスして本を読んだりしていた)。日本では「お腹を痛めて子供を産む」ことを美しいと考えるからか、無痛分娩はあまり一般的ではない。一方、アメリカでは出産後48時間以内に強制的に退院させられることもあり、麻酔で苦痛を緩和して母体の体力を温存することは不可欠だ。いずれにしても、不必要な苦痛を緩和し、比較的楽に出産できることは良いことだと思う。(とは言っても、ある程度陣痛が進んでから麻酔を注射するので、それまでは妻も相当苦しんでいたけれど、、、)
2.出産の体験を共有できる
アメリカでは父親は出産における重要なパートナーと位置づけられているため、両親学級で母親と一緒に授乳レッスンとかラマーズ法クラスを受けるのはもちろん、実際の出産の際も母親と一緒に呼吸したり、足を押さえたりしなければならない。今回、僕も出産に立ち会い、間近で、子供が出てくる瞬間とか全部見ることが出来た。(おまけにハサミを渡されて自らへその緒を切ることも出来た!)
人によっては、そういうのを見たくないと思うかもしれないけれど、僕はこの感動的な体験を共有できてとても良かったと思う。人が生まれてくるときはそんなキレイなものじゃなくて、血や体液に混じって生まれてくるもの。日頃頭だけで生きていて、自分が生身の動物だということを忘れがちだけれど、こうして生物のナマの営みを見ると、改めて自分も動物なんだと実感し、感動する。実際に体験した人しか感じることの出来ない、素晴らしい経験だった。
3.温かいサポート
今回、アメリカで出産して一番良かったと思うのは、みんなから温かいサポートが受られたことだ。入院中に妻の友人や僕のクラスメートがお見舞いに来てくれたり、退院後アパートまでご飯を作って持ってきてくれたりと、東京ではきっと味わうことの出来ない温かいコミュニティに包まれた。特に、出産報告のメールを送ったところ、日本人、アメリカ人、メキシコ人、インドネシア人、台湾人、タイ人、韓国人等々、様々な国から来たみんなが一斉にお祝いのメールや電話をくれた(お世話になったTepperの教授からも!)。勿論アメリカにいるみんなだけじゃなくて、日本からもメッセージが届いたりして、とても幸せな気分になれた。
悪い点
1.やっぱり英語
基本的に病院での全ての会話は英語。僕は比較的英語は大丈夫だし、妻も出産関係用語をマスターしていたので大して苦労はしなかったけれど、やはり医療用語は難しいし、人によってはそれだけで精神的に不安かもしれない。(入院中の食事も電話でオーダーしないといけないし!)
2.48時間退院
日本では産後一週間程度入院できると聞くけれど、こちらでは最長でも48時間で退院させられる。それ以降も入院し続けることは不可能ではないけれど、保険が効かないため一日500ドルかかるらしい。もし帝王切開をしたり、出血が続く場合、48時間で退院させられると相当辛いと思う。少なくとも日本からの応援や父親の全面的なサポートが不可欠だろう。
以上、良い点も悪い点もあるけれど、トータルで見ればアメリカで出産して良かった。仮に妻が日本で里帰り出産して、僕がピッツバーグで一人で勉強していたら、出産はきっともっと味気ない出来事になっていただろう。不安と戦い、二人で出産を乗り越えた。そして、沢山の人に支えてもらい、祝ってもらえた。全てを振り返り、改めて、「ピッツバーグ最高!」だなんて思うのである。
by mellon2007
| 2006-04-15 18:52
| 思ったこと