2005年 12月 24日
グラウンドゼロ |
23日から25日まで、二泊三日でニューヨークへ旅行に来ている。今日一日目は、自由の女神、ウォール街、グラウンドゼロ、ロックフェラーセンター、タイムズスクエア等々、一通りざっくり見て回った。いろいろ面白いものを見たので追って書き込もうと思うけれど、今日一番心に刺さったもの、グラウンドゼロについて書きたいと思う。
2001年9月11日、確か夜10時頃、ふとテレビに目をやると、飛行機がビルに突っ込んでいる。映画?事故?何???唖然としながらテレビに食い入る。間もなく別の飛行機が隣のビルに突っ込む。ペンタゴンのそばでも飛行機が落ちたとの情報も入る。何が起こっているのかわからない、ただただ言葉を失った出来事だった。
その日から世界が変わった。テロの脅威が現実となり、日常となっている。パレスチナやイラクで自爆テロが起こり100人死亡、なんてニュースを聞いても何の驚きもなくなってしまった。
東西の冷戦が終わり、核戦争の脅威がなくなって世界が平和になったかと思うと、現実には更に野蛮な、無差別なテロが世界を脅かしている。暴力が暴力を招く、暗澹たる時代になっている。
グラウンドゼロを囲むフェンスの前に立ち、今も痛々しく残るビルの土台部分を見る。ここに空高くそびえ立った二本の超高層ビルは、まさしく世界の覇者として奢ったアメリカの象徴だったのだろう。それをハリウッド映画以上にハリウッド的な演出でたたき壊したビンラディンは、何を伝えたかったのだろうか。
僕は改めて、世界の動向に無関心でいることに気づいた。ビジネススクールで勉強にあけくれている間に、イラクではアメリカの最新殺戮兵器がイスラム武装勢力を殺し、イスラム武装勢力は自爆テロで報復している。この、アメリカの平和が、豊かな生活が、クリスマスでにぎわう街並みが、全てそれらの犠牲の上に成り立っているような気がしてならない。
今、世界を囲む情勢について、僕はあまりにも無知だ。自分に何かできることはないか。世界で流される血と無関係に、勉強や仕事に打ち込んでいるだけでいいか。グラウンドゼロを見て、ひたすら、自分にそう問いかけた。
by mellon2007
| 2005-12-24 15:01
| 出来事