2007年 06月 23日
奮闘日誌の終わり、そして新たな一歩 |
Tepperを卒業してから早くも一ヶ月が経った。東京で毎朝満員電車に押しつぶされ、前と変わらぬオフィスで働く日々。ピッツバーグでの、Tepperでの毎日が、10年も昔のことのように思える。留学前と全く変わらぬ時間の流れを感じる度、この感覚に慣れてはいけないと思う。しかし、その思いすら時間の流れと共に消え失せてしまうのだろうか。
Tepperを卒業し、2年間の留学経験を総括する日誌を書こうと思ってからつい時間が経ってしまった。帰国前後は非常に慌ただしかったし、帰国後の生活のセットアップ、新しい職場での仕事に追い立てられるうちに過去を振り返る余裕がなかったのだ。今日、残業を終え、家に帰って一息つきながら、最後の日誌を書きたいと思う。
僕は今、派遣元企業に戻り、以前所属していた法務部から経営企画室に異動となった。配属になったのはM&Aやアライアンスを担当する部隊だ。今まで幾度もM&Aやアライアンスの修羅場をくぐって来た優秀な上司の指導の下、学校で学んだバリュエーションや財務諸表分析に取り組む毎日。学校で学んだことがそのまま生かせる幸せを感じる一方、二年間も勉強していながら全然使い物にならない自分にもどかしさを感じる。ビジネススクールで勉強した程度では、現場で修羅場をくぐり抜けてきた人には全然太刀打ちできない。留学中以上に焦りながら勉強している毎日である。
最近になって改めて、MBAを取る意義は何なのかを考える。MBAを取得すればスーパーマンになれると意識の底で信じて留学したのだけれど、実際はまだまだ全然未熟で、半人前な自分がいる。1500万円以上も投資してくれた会社の期待に応えなければと焦りながら、勉強し仕事する毎日。でも、ふと、これこそがMBAを取る意義なのかなと思う。2年間かけてじっくりマーケティングから戦略、アカウンティングやファイナンスを学んだ。それらは広く浅い、どこでも手に入る内容が多い。でも、それらの骨格となる全方位的な知識や理解をベースにもった上で、以後のキャリアで不断の努力を続ける。「自分はMBAなんだ。それに見合うだけの成果を出さなければならない。」そう自分にハッパをかけながら、勉強し仕事する。ビジネススクールで定着した知識や理解は核となり、その上で努力を重ねることで、雪だるま式に膨らんでいくことだろう。ビジネススクールで学ばなければ、きっと興味も持たなかったであろう他社の戦略や財務。MBAとなった今、僕は前よりもずっと視野を広げ、様々な物に興味をもっている。そして、勉強をすることが本当に面白い。
今後、僕の将来はどうなるか判らない。ビジネスマンとして成功できるだろうか、留学前に思い描いていたように優秀なビジネスリーダーになれるだろうか。でも、不思議と不安はない。ビジネススクールで得た、沢山の雪の玉。それを転がして大きな雪だるまにするか、それとも溶けて失うかは全て自分次第だからだ。努力すれば何でも出来る。そう強く信じている。
そんなわけで、とりあえずこれでビジネススクール奮闘日誌は終了としたいと思います。今まで見てくださった皆様、本当にありがとう。そして2年間の留学生活を支えてくれた、妻と娘、友人達、そしてTepperのみんなに心から感謝している。今後も奮闘の日々は続くので、再びブログを始めるかもしれないけれど、それではその時に。また、どこかで会いましょう。
ピッツバーグよりずっと狭い東京のアパートにて。
Jun 23, 2007 Akio Yamasaki
Tepperを卒業し、2年間の留学経験を総括する日誌を書こうと思ってからつい時間が経ってしまった。帰国前後は非常に慌ただしかったし、帰国後の生活のセットアップ、新しい職場での仕事に追い立てられるうちに過去を振り返る余裕がなかったのだ。今日、残業を終え、家に帰って一息つきながら、最後の日誌を書きたいと思う。
僕は今、派遣元企業に戻り、以前所属していた法務部から経営企画室に異動となった。配属になったのはM&Aやアライアンスを担当する部隊だ。今まで幾度もM&Aやアライアンスの修羅場をくぐって来た優秀な上司の指導の下、学校で学んだバリュエーションや財務諸表分析に取り組む毎日。学校で学んだことがそのまま生かせる幸せを感じる一方、二年間も勉強していながら全然使い物にならない自分にもどかしさを感じる。ビジネススクールで勉強した程度では、現場で修羅場をくぐり抜けてきた人には全然太刀打ちできない。留学中以上に焦りながら勉強している毎日である。
最近になって改めて、MBAを取る意義は何なのかを考える。MBAを取得すればスーパーマンになれると意識の底で信じて留学したのだけれど、実際はまだまだ全然未熟で、半人前な自分がいる。1500万円以上も投資してくれた会社の期待に応えなければと焦りながら、勉強し仕事する毎日。でも、ふと、これこそがMBAを取る意義なのかなと思う。2年間かけてじっくりマーケティングから戦略、アカウンティングやファイナンスを学んだ。それらは広く浅い、どこでも手に入る内容が多い。でも、それらの骨格となる全方位的な知識や理解をベースにもった上で、以後のキャリアで不断の努力を続ける。「自分はMBAなんだ。それに見合うだけの成果を出さなければならない。」そう自分にハッパをかけながら、勉強し仕事する。ビジネススクールで定着した知識や理解は核となり、その上で努力を重ねることで、雪だるま式に膨らんでいくことだろう。ビジネススクールで学ばなければ、きっと興味も持たなかったであろう他社の戦略や財務。MBAとなった今、僕は前よりもずっと視野を広げ、様々な物に興味をもっている。そして、勉強をすることが本当に面白い。
今後、僕の将来はどうなるか判らない。ビジネスマンとして成功できるだろうか、留学前に思い描いていたように優秀なビジネスリーダーになれるだろうか。でも、不思議と不安はない。ビジネススクールで得た、沢山の雪の玉。それを転がして大きな雪だるまにするか、それとも溶けて失うかは全て自分次第だからだ。努力すれば何でも出来る。そう強く信じている。
そんなわけで、とりあえずこれでビジネススクール奮闘日誌は終了としたいと思います。今まで見てくださった皆様、本当にありがとう。そして2年間の留学生活を支えてくれた、妻と娘、友人達、そしてTepperのみんなに心から感謝している。今後も奮闘の日々は続くので、再びブログを始めるかもしれないけれど、それではその時に。また、どこかで会いましょう。
ピッツバーグよりずっと狭い東京のアパートにて。
Jun 23, 2007 Akio Yamasaki
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by mellon2007
| 2007-06-23 01:05
| MBAで学んだこと